探偵ブログ

探偵の枕

枕と言えば古くから眠りの代名詞として文学においても様々に表現され、また実生活においてもあるのが当たり前、なくてはなんとなく困るという不思議な役割を担ってきました。現在も布団と同様、いえそれ以上に枕という物にこだわりをもつ人が多いようです。私達探偵は職業柄、外泊がちで、しかもあちこち移動が多く時間も不規則なものですから、寝ることに関しては多くを望めないのが宿命と半ば諦めています。とは言え、中には車にマイ枕を常備しているこだわり派もいるみたいですが、私の場合は枕に関してはまるきり無頓着な方です。普段、出張の時はビジネスホテルを利用しますが、時には24時間営業のサウナ(スーパー銭湯)を利用したり、最悪の場合、車中泊ということもあります。あまり広くもないシートに体を無理に折り曲げクッションを枕代わりにして休むものですから寝返りもままならず、明くる朝はからだは硬く背も縮みなんだか老人になったような気分です。勿論、芯から熟睡は出来ません。スーパー銭湯だって同じことが言えます。

貧乏性というか心配性の私は、隣りに知らない人が居るだけで、所持品を持ち逃げされるのではないかとか、身包みを剥がされるのではないか等、枕がどうのこうの以前の問題です。勿論、それが原因で殆ど一睡も出来ません。それでは、ビジネスホテルはどうかと言いますと、やはりスーパー銭湯や車中泊と大差ないようです。元から寝相が悪い私にとって枕などあって無いに等しく、いつの間にか枕は蹴飛ばし、起きた時は体が真反対になっていることも珍しくありません。このように、出張の時、私にとって枕は無用の長物ということがお分かりいただけたかと思います。そうなりますと肝心の家ではどうかと言いますと、やはり外泊時とあまり変わらないようです。古風な私はいつもはソバ殻枕を愛用しておりますが、定期的に発生するソバ殻が飛び散る程の夫婦喧嘩などの際には代用品として雑誌を重ねて枕にします。喧嘩のほとぼりが冷めるまでの数日間は雑誌でも座布団でも何でもこと足りる訳ですから、さすがにコンクリートブロックという訳にはいきませんが浮き輪でも何でも構わないのかもしれません。それでもやはり世間体というか、変人扱いはなるべく避けたいので、表向きソバ殻枕無しでは安眠出来ないということにしています。でも生活の柄と言いますか職業柄とでも言いますか、長年染み付いた身体に嘘は言えず、寝床(枕)が同じだと返って落ち着かず、それこそ線路の枕木に安らぎを感じる私です。

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