2019年07月31日
近年は、50代、60代になってからの熟年離婚という言葉をよく聞くようになりました。
これから余生をゆっくりする時に、長年連れ添ってきた夫婦関係を解消するのはなぜでしょうか?
すこし悲しい気もする熟年離婚ですが、長年夫婦ならではの様々な原因があるようです。
近年は熟年離婚が増えている?
ニュースでも芸能人の熟年離婚が話題になることがありますが、一般の夫婦の間でも増えているようです。
厚生労働省の調べによれば、離婚件数は増えており、平成初頭の離婚件数約15万件のところ、平成14年には約30万件にまで倍増しました。
そして、20年以上一緒に過ごした夫婦の離婚率は20%増となっており、離婚カップル5組に1組は熟年離婚という事実があります。
熟年離婚の特徴としては、これから夫婦二人で余生を満喫しようと思っていた矢先に、妻の方から突然切り出されることが多いようです。
熟年離婚の理由第一位は社会保障の不安
妻が離婚を切り出すタイミングは、夫が定年退職するタイミングが最も多いようです。
団塊の世代の夫婦は「夫は仕事をして妻は家庭に入る」という昔ながらの価値観が強く、妻は「自由になりたい」と思い始めていることが考えられます。
女性も働ける時代に変化した事もあり、年金分割できるならば一緒に暮らしたくない、一人でのびのびと生活したいと考えている妻が多いようです。
要注意!年金分割は意外と少ない
年金分割を目的とする熟年離婚は増えていますが、分割できる年金は厚生年金だけですので注意が必要です。
そして、婚姻関係がある間に納めた厚生年金の保険料から得られる分だけが対象となります。
結婚前や離婚後に保険料を納めた分は分割の対象外となるため、意外と少ないことが分かります。
国民年金しか加入していない人の場合は年金分割はなく、共働きの場合は、婚姻期間中の2人分の厚生年金を分けることになります。
熟年離婚した後の生活設計を想定してみよう
後悔しない熟年離婚をするには、単独で生計を維持できるか想定しておくことが大切です。
毎月の必要生活費、収入予想額を比べて生活設計をしてみるのです。
熟年離婚してから老後の生活期間まで、生涯の生活設計をして考えてみましょう。
十分な預金がない場合は年金収入だけに頼って毎月の生活を維持するのは非常に大変です。
分からない点があれば、年金事務所に照会をした上で最終的な判断するようにしましょう。