探偵の調査内容のひとつに「いじめ調査」というものがあります。 お子さんがいじめられているかどうかを調査し、調査結果をきっかけに解決につながる事例もあるのです。
今回はいじめに気づけなかったという教員の方から、いじめの発見から解決までの経験談をいただきました。 ※弊社にご依頼をいただいた案件ではありません。実話を基にしたフィクションです。
明朗で成績優秀だった生徒が一転
私は県内の中学校で教員をしています。教師としての経験は20年以上です。最近では学年主任を務め、日々仕事に取り組んでいます。
実は数年前に私が持っていた中学2年のクラスでいじめがありました。学年でも成績トップクラスの男子生徒でしたが、夏休みを過ぎたあたりから徐々に成績が落ちていきました。 クラスでも明るい性格だったのがだんだんと暗く目立たなくなり、何か悩みでもあるのだろうかと心配をしていました。親御さんも心配されていたようで、三者面談の時に話し合いましたが、本人は「何もない。これから頑張るから」というばかりで、何も話してくれませんでした。
親御さんが探偵に調査を依頼
しばらく経ったある日、その男子生徒の親御さんが、私に涙ながらに息子がいじめられていることを訴えてきました。 生徒の文房具やゲームが紛失し、登校拒否するようになり、明らかに様子がおかしくなったのを心配し、不審に感じた親御さんが探偵に調査を依頼したらしいのです。その結果、クラスの一部の男子生徒からいじめを受けていることがわかりました。探偵の調査結果を見せてもらったところ、大人には気づかれないような陰湿ないじめが繰り返されていたことがわかりました。教師としていじめに気づけなかった自分が恥ずかしく、心がえぐられる思いでした。
その後、いじめをしていた生徒の親御さんとんのトラブルもありましたが、何度も話し合いを重ねて和解することができました。翌年のクラス替えでは最大限の配慮を行い、いじめられていた男子生徒は学校に来るようになりました。次第に笑顔も見られるようになり、成績もだんだんと良くなったので安心しました。 学年主任として目が行き届かなかったことを反省し、生徒一人ひとりと向き合っていじめをなくしていかなければと思います。
子ども達のいじめによる自殺が相次いでいます。大人にはわからないようなやり方で、親も教師も対策が取りづらいこともあるようです。急にお子さんの様子がおかしくなった、元気がなくなった等の変化があったら、探偵に相談してみるのも一つの方法です。大事なお子さんを守るためにも、いじめの可能性があるならお気軽にご相談ください。